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初対面の記憶

私はヨガスタジオで受付を担当している。初めてスタジオを訪れた人が、受付担当者にもつイメージは、思った以上に大きいと気づかされたことがあった。 スタジオに来る前から、私のことを写真を通して見ていた人が、スタジオで受付したのが私だったと気づいたのが、しばらく後だったと教えてくれた。写真では笑顔が特徴的だったから記憶に残っていたけれど、実際に初めて会った時は笑顔でなかったから、気づけなかったという。 こんな体験を聞かせてもらうこともそうないので、知ることができて本当によかった。初めて会う人が、笑顔であっても、笑顔でなくても、記憶に残る。その記憶は必要な時まで表に出てこないかもしれないけれど、残ることには間違いないようだ。 初めての場所に行き、初めて会う人と言葉を交わす。それを思いつきでパッとできる人もいるし、恐る恐るという人もいるだろう。ただ、訪れた場所の居心地はどうなのか、会う人は安心できそうな人なのか、それは誰もが無意識にでもアンテナを張って確認しようとしていることだろう。全身でアンテナを張った記憶が体に残るのは、もっともなことだ。 自分の体験を振り返っても、初対面の印象というのは、拭い去りたくても残っている。つまり、その後のやり取りで上書きされるものではなく、その時の体験は、事実として記憶されたままな気がするのだ。 だからといって、いつでも初めて会う人に愛想よくしたい、というつもりもなく。時として、ややこしいことに手いっぱいになっていて、笑顔で迎えられないこともあるだろうから。ただ、人は初めて訪れる場所、初めて会う人に歓迎してもらいたいと願う。そう思うのは誰しも同じだろうから、

© 2015-2020 Fumi Kashiwagi